1. Experience Cloudとは?

Experience Cloud(旧Community Cloud)は、Salesforceプラットフォーム上で顧客、パートナー、従業員と情報を共有するためのオンラインコミュニティを構築するためのツールです。これにより、企業はカスタマイズされたポータルやサイトを作成し、ユーザー間のコラボレーションを促進できます。

2. よくある悩みと課題

悩み1: 複数チームでのリリース管理 複数の開発チームが同時にプロジェクトを進める場合、リリース資材の競合や予期しない上書きが発生することがあります。これにより、リリース作業が複雑化し、時間がかかることがあります。

解決方法: Flosumのようなリリース管理ツールを活用することで、リリース資材の競合や差分を効率的に管理できます。

悩み2: セキュリティとコンプライアンスの維持 Salesforceのセキュリティアップデートやコンプライアンス要件に対応することは、開発者にとって大きな課題です。特に、外部URLの読み込みエラーや無効なURLへのリダイレクトを防ぐための設定が必要です。

解決方法: 定期的なセキュリティチェックとアップデートを実施し、URLの検証とアクセス権限の管理を徹底することで、セキュリティとコンプライアンスを維持できます。

3. Experience Cloudの資材

Experience Cloudの資材には、以下のようなものがあります:

  • サイト: Experience Cloudの中心となる要素で、ユーザーがアクセスするポータルやコミュニティサイトです。
  • コンポーネント: サイトに追加できる機能やウィジェット。例えば、ナビゲーションメニュー、検索バー、フィードなどがあります。
  • テーマ: サイトの外観をカスタマイズするためのデザインテンプレート。
  • データオブジェクト: Salesforceのデータを表示・操作するためのオブジェクト。例えば、ケース、リード、アカウントなどがあります。

4. リリース手順

Experience Cloudのサイトや資材をリリースする際の基本的な手順は以下の通りです:

  1. 事前準備: リリース先の環境を確認し、必要なプロファイルやユーザーを設定します。
  2. 変更セットの作成: リリースするサイトやコンポーネントを変更セットに追加します。変更セットには、サイトのネットワーク、連動関係、その他必要な資材を含めます。
  3. 検証: 変更セットをリリース先にアップロードし、検証を行います。検証中にエラーが発生した場合は、修正を行います。
  4. リリース: 検証が完了したら、変更セットをリリースします。リリース後、必要な手動設定を行います。

5. 注意点

  • バージョンの一致: リリース元とリリース先のバージョンが一致していることを確認します。異なるバージョン間でのリリースはできません。
  • 手動設定: 一部の資材はリリース後に手動で設定する必要があります。例えば、ナビゲーションメニューやリッチコンテンツの画像などです。
  • メンバーの設定: リリース時にメンバーのプロファイルや通知設定を確認し、必要に応じて調整します。

これらの手順を踏むことで、Experience Cloudのサイトや資材を効率的にリリースし、ユーザー間のコラボレーションを促進することができます。

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